飛騨クラフトのニューウェーブ♥雅につやめく「飛騨春慶アクセサリー」をたずねて

ある日インスタグラムで見つけて一目惚れしたアクセサリー。水飴のような艶と、こっくりとした深緑や紅色。まる・しかく・さんかくなど大胆で存在感のある形。かわいくてかっこいい!この素敵なアクセサリーは、いったい?写真についたハッシュタグ“#山田春慶店”を調べてみると、岐阜県高山市にある伝統工芸品を扱うお店がヒット。伝統工芸“飛騨春慶[ひだしゅんけい]”が放つ魅惑のつやめきに導かれ、作り手の方にお話をうかがってきました。

飛騨春慶[ひだしゅんけい]ってなに?

高山の人気スポット、昔ながらの町屋が軒を連ねるさんまち通りを抜けて歩くこと約10分。到着した山田春慶店は、創業昭和43年以来、飛騨春慶と呼ばれる飛騨の伝統工芸品を企画・製造・販売まで一貫して行っているお店です。
店頭で出迎えてくださったのは、代表の山田英俊さん、息子の晃輔さん、そしてお嫁さんの麻里枝さん。

“春慶”と聞くとなじみがない人が多いのではないでしょうか。ひとことで言うと、漆塗りを施した伝統工芸品、またはその技法のこと。普段の生活ではなかなか見かける機会は少なく、田舎のお家や冠婚葬祭の場面で目にしたことがあるかもしれません。

店内には春慶塗を施した手づくりの品がずらり。
店内には春慶塗を施した手づくりの品がずらり。

春慶の原料はヒノキやサワラなどの木材。木ならではの軽さと、時間の経過とともに漆が透けて木目が見えてくるのが特徴です。江戸時代初期、良質な木材の宝庫である飛騨で生まれた「飛騨春慶塗」は、国が認める伝統的工芸品第一次にも指定されお土産品として人気を高めてきました。

つるつるのツヤッツヤ。
つるつるのツヤッツヤ。

それでも「なんとなく高そう」「とっつきにくい」といったイメージをもつ人が多い伝統工芸品。英俊さんは、若い人でも気軽に使えるような「飛騨春慶のアクセサリーを作りたい」と長年考えていたそうです。その夢が形となるきっかけが、息子の晃輔さんのお嫁さん・麻里枝さんでした。

連携プレーが生み出す唯一無二のアクセサリー

お店の中央に置かれたショーケースを覗くと、中にはインスタグラムで見た色とりどりのアクセサリーたちが♡紅・黄・緑の春慶パーツと様々な形のビーズで組み合わされたデザインはどれも同じものがありません。また手に取ってみると、その軽さには驚かされます。

和ものって服を選びがちだけれど、これは洋服につけたくなるかわいさ!
和ものって服を選びがちだけれど、これは洋服につけたくなるかわいさ!

3年前、関東から高山に嫁いだ麻里枝さん。晃輔さんの実家である山田春慶店で見慣れない伝統工芸品を目の前にしながら、なにか手伝えることがないかと思っていたそうです。そんなとき、英俊さんが長年あたためていたアクセサリー製作のアイデアが再浮上。こうして英俊さんと麻里枝さんで試作品を作ることになったのです。

商品としての販売は2年程前から。始めはお店の片隅だった売り場も、現在お店の中央に専用ショーケースを置くまでに。若い女性たちはもちろん、お年を召したご婦人やヨーロッパから訪れる外国人などにもそのデザインの新鮮さで人気を集めているそう。

アクセサリー作りは3ステップ。元となる木地作りは英俊さんが担当。ときに色をつけたり、絵を描いたり銀箔を貼ったりとインスピレーションで作っているそう。ここに「塗師」と呼ばれる職人さんが手塗りで漆を施し、乾燥させ磨きます。そうして完成したパーツを麻里枝さんが組み立て、ピアスやイヤリングに仕立てるのです。

3ステップとはいえど漆を扱う作業はとてもデリケート。手間も時間もかかるため、小さいパーツでも完成までに1ヶ月ほどかかるそうです。

英俊さんが切り出し色をつけたパーツ。春慶アクセサリーの原型。
英俊さんが切り出し色をつけたパーツ。春慶アクセサリーの原型。

アクセサリー作りの経験について麻里枝さんにうかがってみると、「実は全くの初心者で、最初はインターネットを見ながら作っていました。」という意外な返答。春慶のパーツと組み合わせているのは、趣味でコレクションしていたというビーズ。今では真鍮のプレートを自ら切り出してパーツを作ることもあるそう。
英俊さんの自由なアイデア、職人の熟練の技、そして麻里枝さんの器用さとアグレッシブな感性という3本柱がこのアクセサリーの裏側にはあったのでした。

ピアスとイヤリングの価格は2,480円~。ものによってはピアスをイヤリングに変更することも可能。ビーズやパーツには限りがあるため、基本的に同じデザインは作っていないそう。一期一会が魅力でもあります。

記事の中でご紹介した商品が売切れになっている場合もあるので、もし気になった場合はお店にお問い合わせをしてみてください。公式インスタグラムからのメッセージも受けつけているそうですよ。

暮らしの中で“使う”飛騨春慶

店内には、ピアスやイヤリングの他にもブレスレット、ヘアゴムやバレッタ、ブローチなどのバリエーション豊かなアクセサリーが。定番商品である漆器やお盆などに比べ、軽くて小さいのでお土産にもぴったりです。

ブローチ 1,380円~、バレッタ 3,480円~
ブローチ 1,380円~、バレッタ 3,480円~

ブレスレット 1,780円~
ブレスレット 1,780円~

丸盆や菓子器、重箱などの伝統的な製品に加え、ワイングラスやコーヒーカップ、カードケースやボールペンなど普段の生活でカジュアルに使えるものも揃えているのが山田春慶店のおもしろさ。

「なんとなくたんすの中に大切にしまってしまいがちな伝統工芸品ですけど、もっと身近なものであってほしい。」と晃輔さん。一品一品手づくりで作られているからこそ、そのぬくもりは使うことで感じられるのかもしれません。

コーヒーカップ 15,000円、時計あらかると 6,000円
コーヒーカップ 15,000円、時計あらかると 6,000円

春慶塗の重箱は、おかずを詰めるとまるで料亭のお食事のように演出できる魔法の箱。なんと息子さんのお弁当箱として購入したというお客さんもいたとうから驚き!正しく手入れすれば、ずっと使えるという春慶。いつか親から子へと受け継がれるのでしょうか。

春慶でお弁当を食べる中学生、渋かっこよすぎます。
春慶でお弁当を食べる中学生、渋かっこよすぎます。

山田春慶店の公式Instagramでは、商品や使用例の写真が随時アップされています。ふだんの暮らしになじむ春慶が提案されているので、より身近に感じられるはず。「#山田春慶店」というハッシュタグで検索してみて。

#飛騨春慶のある生活、はじめました。

今回取材の記念に、アクセサリーをひとつ選んでお持ち帰り。時間の経過とともに美しい木目が透け、鮮やかさが増すというドラマチックなストーリーをもつ春慶。そんなふうに年を重ねていきたいな~なんてしみじみ感じたりするのでした。

アクセサリーに同封される水色のアテンションは、Webデザイナーの晃輔さんがデザイン。
アクセサリーに同封される水色のアテンションは、Webデザイナーの晃輔さんがデザイン。

“伝統工芸品”という響きこそ堅くとらえがちですか、先入観でその世界を覗かないのはもったいない!山田春慶店との出会いは、そんなことを教えてくれるきっかけとなりました。高山観光の際は、ぜひお店を訪れて春慶の魅力にふれてみてはいかがでしょうか?

施設名称
山田春慶店
住所
岐阜県高山市大新町1-111
電話番号
0577-32-0396
営業時間
9時-16時30分(夏期は-17時、1-3月は-16時)
定休日
日曜、不定休あり
交通
最寄り駅:高山
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詳細情報
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備考
【山田春慶店】http://www.yamada-shunkei.com/
【山田春慶店アクセサリーストア】http://www.yamada-shunkei-acstore.com/

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