初の大規模回顧展「並河靖之七宝展 明治七宝の誘惑―透明な黒の感性」東京都庭園美術館で2017年4月9日まで開催

並河靖之 菊紋付蝶松唐草模様花瓶 一対 泉涌寺蔵

現在、白金台にある東京都庭園美術館で開催されている「並河靖之七宝展」。これは今年で没後90年になる明治期の七宝家・並河靖之の回顧展です。国内外問わず人気の高い並河靖之ですが、初期から晩年にかけての作品が一堂に会して紹介されるのは今回が初めて。並河の生涯や、同時期に活躍した七宝家との比較を楽しみながら、その世界に浸ることができる貴重な機会です。

「七宝焼き」とは?

聞いたことはあるけれど、あまり馴染みのないという人も多いかもしれません。
七宝焼きとは、金、銀、銅、鉄、青銅などの金属製の下地の上に、釉薬(ゆうやく)と呼ばれる、鉱物質の微粉末を水とフノリでペースト状にした薬品を乗せ、摂氏800度前後の高温で焼成して作る金属工芸の一種です。エナメル様に、美しい彩色が特長。

並河靖之 菊唐草文細首小花瓶 並河靖之七宝記念館蔵

七宝焼きの歴史は古く、紀元前のインド中近東にまでさかのぼるといいます。日本では奈良時代にはすでに伝わっており、明治時代に爆発的に技術が発展、欧米に盛んに輸出されました。

展覧会の見どころ

並河作品の大きな特徴は「黒色透明釉薬」。透明感のある艶やかな黒い地(背景)に浮かび上がる、繊細かつ色彩豊かな花鳥風月が印象的です。

並河靖之 藤草花文花瓶 並河靖之七宝記念館蔵

壁を背にして展示されることが多い工芸品は「表面だけではなく、裏面も見たい」という愛好家の声が以前より多かったそうですが、本展では壺や平皿を四方からじっくり観賞できるよう展示方法にも工夫を凝らしています。

並河靖之 (部分)藤草花文花瓶 並河靖之七宝記念館蔵

さらに東京都庭園美術館では、毎日先着50名に単眼鏡の貸出を実施。単眼鏡で作品の細部に触れることで、まるで作品を手に持っているかのような感覚を楽しむことができるんです。下絵等の関連資料と合わせて鑑賞すれば、感動もひとしおでしょう。

並河靖之 部分 菊紋付蝶松唐草模様花瓶 一対 泉涌寺

京都並河図案部 七宝下図「桜花蝶文皿」 並河靖之七宝記念館蔵

明治七宝の世界へ

世界大戦以降、衰退したと言われる七宝技術ですが、近年、明治工芸への関心の高まりに伴い再び注目が集まってきています。気の遠くなるような作業と、洗練された感性の果てに生み出される至高の作品群に立ち会えるまたとないチャンス。ぜひこの機会に足を運んでみてください。

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施設名称
東京都庭園美術館
住所
東京都港区白金台5-21-9
電話番号
03-5777-8600
時間
10:00-18:00(入館は17:30まで)
休業日
毎月第2・4水(祝の場合は開館、翌日休館)、年末年始
料金
展覧会によって異なる
駐車場
有(5台)
クレジットカード
不可
紹介
港区白金台にある美術館。国の重要文化財にも指定されている昭和初期のアール・デコ様式の建築「旧朝香宮邸」を利用しており、アール・デコなどをテーマにした様々な展覧会を開催している。また、平成26年(2014)には新館を改築、その後もエレベーターの設置や庭園整備を継続し、平成30年(2018)3月にすべての工事が完了し総合開館した。
備考
[ハローダイヤル]03-5777-8600
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地点詳細

並河靖之七宝展 明治七宝の誘惑―透明な黒の感性 【会期】2017年1月14日(土)–4月9日(日)
【開催会場】東京都庭園美術館(本館・新館)
【開催時間】10:00–18:00(入館は閉館の30分前まで)
*3/24、3/25、3/26、4/1、4/2、4/7、4/8、4/9は夜間開館20:00まで(入館は19:30まで)
【休館日】第2・第4水曜日(1/25、2/8、2/22、3/8、3/22)
【料金】
一般:1,100(880)円
大学生(専修・各種専門学校含む):880(700)円
中・高校生・65歳以上:550(440)円

本展の詳細は下記公式ウェブサイトをご確認ください。
【URL】http://www.teien-art-museum.ne.jp/
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